豆腐でダルさや食欲不振との縁を断ち切ろう
リスク
2.18倍

豆腐でダルさや食欲不振との縁を断ち切ろう

週に1回以上、豆腐を食べていない人は、人よりも体のダルさや食欲不振を感じるリスクが2.18倍になります。

解説

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心当たりのない体のダルさや食欲不振。そのダルさの原因は、鉄欠乏性貧血かもしれません。体中に酸素を運ぶ働きをする赤血球には鉄が含まれていますが、鉄欠乏性貧血はこの鉄が不足することによって起こります。

鉄欠乏性貧血を防ぐには、鉄はもちろん、血液のもとになる成分が含まれる食品を取ることが重要です。そこでおすすめしたいのが、誰でもいつでも食べやすい豆腐。大豆製品の中でもおなじみの豆腐には、鉄のほかにも血液の材料となる良質のたんぱく質や、赤血球を作るために必要な葉酸が含まれています。

また、ダルさや食欲不振から体を回復させるためには、体をリラックスさせることが重要です。豆腐には、神経が正常に働くのを助けるマグネシウムが多く含まれています。この点でも、豆腐はおすすめの食材です。

豆腐は野菜と一緒に食べるのが良いでしょう。野菜に含まれるビタミンCが、鉄の吸収をさらに良くしてくれますよ。


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体のダルさは酸素不足かも?

体がダルい、食欲がわかないといったことは、わりとよくある症状ですね。すぐに治ってしまうようなら気にすることはないと思いますが、長期間続く場合はすぐに病院にかかりましょう。胃がんや胃潰瘍・十二指腸潰瘍など消化器の病気やうつ病のおそれがあります。

このような病気ではないのに、体がダルい、食欲がわかないといった症状が長く続く場合、それはは鉄欠乏性貧血によるものかもしれません。鉄欠乏性貧血は、酸素を全身に運ぶ働きをする赤血球に含まれている鉄が不足するために起こる病気です。

赤血球と酸素が結びつくには鉄が必ず必要です。細胞がエネルギーをつくるときには酸素が必要ですので、鉄が不足すると全身の細胞で酸素が不足してしまう事態におちいります。そうなると、疲れやすくなり体にダルさを感じるようになってしまいますし、そのダルさから食欲がわかなくなってしまうのです。

特に女性は月経があるので鉄を失いやすくなっています。そこに過度な食事制限といった、ムリなダイエットをしてしまうと、さらに鉄不足になりやすくなるので注意が必要です。

鉄欠乏性貧血を解消するには、鉄を含む錠剤やサプリメントを一時的に取るだけでは不十分です。血液の成分、特に赤血球に必要な成分を多く含む食品をバランスよく食べて、貧血を防ぐ食生活を継続することが重要です。

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鉄をしっかり取る食生活を始めよう!長く続けるコツとは?

では、鉄や血液に必要な成分を多く含む食材を考えていきましょう。貧血を解消するには、鉄に加えて血液の材料となる良質のたんぱく質が必要です。赤血球を作るために重要なビタミンである葉酸も欠かせません。

こうした栄養がまんべんなく含まれている食材、それはずばり大豆製品です。「鉄を多く含む食材といえば、レバーでは?」と思う人も多いかもしれません。確かにレバーなどの動物性の食品には、鉄とたんぱく質が多く含まれており、大豆などの植物性の食品よりも体に吸収されやすいという特徴があります。しかし、レバー独特のにおいが苦手な人も多く、ダルくて食欲がないときには食べにくいのではないでしょうか。

その点、豆腐は、やわらかくてのどごしがよいので、食欲がないときでも食べやすい食品ですよね。まずはクセのない豆腐で、鉄をしっかり取る生活を始めましょう。

豆腐は野菜と一緒に食べると、より効果的に鉄を取ることができます。ビタミンCがあると、鉄はより一層、身体に吸収されやすくなるのです。味噌汁に小松菜やほうれん草などといったビタミンCを含む野菜を入れたり、湯豆腐に葉ねぎをたっぷり入れたりするなど、野菜と豆腐を一緒に取れるようメニューを工夫しましょう。

また、豆腐を利用した食品にも目を向けてみましょう。厚揚げ(生揚げ)と小松菜の煮浸しなどもおすすめのメニューですよ。厚揚げは豆腐よりも水分が少ないので、含まれている鉄などの栄養は、同じ重さの豆腐に比べて2倍以上。少なめの量でもしっかり栄養を取れますね。

豆腐などの大豆製品には、適量のマグネシウムも含まれています。マグネシウムは神経の働きを正常に保つ作用があります。さらに、マグネシウムは、心を安定させる神経伝達物質“セロトニン”の分泌に欠かせない物質なのです。

マグネシウムのこのような働きは、ダルさや食欲不振で弱った身体を回復させてくれます。ただし、マグネシウムを取り過ぎてしまうとお腹がゆるくなり、下痢などの症状が出てしまうことがあります。サプリメントよりも、豆腐などの食品で自然に取ることが望ましいでしょう。

鉄やたんぱく質などを豊富に含む豆腐などの大豆製品を毎日取って、鉄欠乏性貧血を防ぎ、体のダルさや食欲不振にさよならしましょう。

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<参考文献>
■上西一弘著 女子栄養大学出版部
『栄養素の通になる―食品成分最新ガイド』

■独立行政法人 国立健康・栄養研究所
『大豆製品の有効性』

■東京都病院経営本部
『食事療法のすすめ方 貧血の食事』

編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、豆腐を食べていない人は、人よりも体のダルさや食欲不振を感じるリスクが2.18倍になります。

A: 週に1回以上、豆腐を食べていますか?
B: 人よりも体のダルさや食欲不振を感じていますか?

A
はい いいえ
77.1%
222人
22.9%
66人
B
はい いいえ はい いいえ
17.71%
51人
59.38%
171人
9.03%
26人
13.89%
40人
Z検定値 2.65
オッズ比 2.18
信頼度 99.1%
集計数:288人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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