解説
「朝ごはんを食べる時間があれば、1分でも長く寝ていたい」と思ってしまって、ついつい朝食を抜いていませんか?朝食抜き派の人は、朝食を食べなくても以外と何とかなる、と感じているのかもしれませんね。
身体を動かすために必要なエネルギーをつくる源となるのが、糖。しかし、食事で摂取した糖は4時間程度で消えてしまいます。ですが、起床時には、身体にたくわえてあるグリコーゲンや脂肪を糖に変えてエネルギー源とすることでエネルギーを作り出します。このしくみによって、朝でもある程度の糖が体内に存在することになるので、朝食を食べなくても平気に思えてしまうのです。
とはいえ、朝食を食べる人と食べない人を比べると、朝食を食べる人は疲労感が減り、集中力が高まるというメリットがあります。さらに、食事により腸が活動を始め、便秘になりにくくなります。朝ごはんのメリットを活かすためにも、食べやすいものを少しでもお腹に入れるところから始めてみましょう。

<参考文献>
■日本臨床栄養学会雑誌
『朝食欠食および朝食のタイプが体温, 疲労感, 集中力等の自覚症状および知的作業能力に及ぼす影響』
■帝塚山学院大学 人間文化学部研究年報
『学生の食事状況・食行動と便秘状況』
執筆 : 医師 春田萌
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
朝食を食べるようにしていない人は、食べたい気持ちが起こらず、食事をとらないことが起きやすくなるリスクが3.52倍になります。
A: 朝食を食べるようにしていますか?
B: 食べたい気持ちが起こらず、食事をとらないことがありますか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
73.1%
226人 |
26.9%
83人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
16.5%
51人 |
56.63%
175人 |
13.59%
42人 |
13.27%
41人 |
Z検定値 | 4.76 |
---|---|
オッズ比 | 3.52 |
信頼度 | 99.9% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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