解説
「朝起きるのがつらい」。そんな悩みをもっていませんか?朝起きることができない原因は、おやつに食べている甘いものかもしれません。
砂糖も、ご飯や麺などの炭水化物も、身体の中で消化されて、血液中を流れる糖(血糖)になるという点では同じです。しかし、砂糖の方が血糖値の上昇までの時間が短いので、とりすぎると血糖値の急激な上昇につながります。
身体は血糖値が上昇すると、インスリンというホルモンを出して血糖値を下げようとします。ですが、血糖値の急激な変化を繰り返していると、血糖量がうまくコントロールできなくなってしまいます。実は、血糖量のコントロールと睡眠とは密接な関係が。糖尿病の人を対象にした研究では、血糖量がうまくコントロールできなくなると、睡眠の質が悪くなったという結果が報告されています。
ケーキやチョコレート、クッキーやキャンディー、アイスクリームなどのお菓子だけでなく、炭酸飲料や缶コーヒー、栄養ドリンクにも砂糖がかなり含まれています。取りすぎをひかえ、上手に血糖量をコントロールして良い睡眠をとりましょう。

<参考文献>
■厚生労働省
『保健指導における学習教材集』
■PLoS One
『Association between Poor Glycemic Control,Impaired Sleep Quality,and Increased Arterial Thickening in Type 2 Diabetic Patients』
執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
砂糖を使用した甘いものをよく食べている人は、朝起きられないことが多くなるリスクが2.15倍になります。
A: 砂糖を使用した甘いものを食べないようにしていますか?
B: 朝起きられないことは多いですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
26.2%
81人 |
73.8%
228人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
8.41%
26人 |
17.8%
55人 |
37.22%
115人 |
36.57%
113人 |
Z検定値 | 2.85 |
---|---|
オッズ比 | 2.15 |
信頼度 | 99.5% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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