花粉症のくしゃみ撃退!りんごの皮の効果
リスク
2.05倍

花粉症のくしゃみ撃退!りんごの皮の効果

りんごを皮ごと食べていない人は、花粉のシーズンにくしゃみが出やすくなるリスクが2.05倍になります。

解説

身体を傷つける「錆び」

人間をはじめとする生物が逃れることができないのが「老化」。何が原因で老化が進んでしまうのでしょうか。

そのカギは、活性酸素です。活性酸素は、とても強い酸化力をもっており、体内の物質を酸化します。活性酸素によって体内の物質が酸化されるということは、つまり「錆び」と同じです。鉄くぎが錆びるともろくなってしまいますね。これと同じように、人間の身体に酸化が起こると老化につながり、免疫力が落ちてしまいます。

酸化を引き起こす活性酸素は、体内に入ってきたウイルスや細菌などを攻撃する力もあり、身体にとって必要な物質ではあります。ですが、過剰に発生すると自分の身体まで攻撃してしまうという良くない面ももっています。この活性酸素が増えすぎないようにするのが抗酸化栄養素で、“ポリフェノール”もその一つです。

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ポリフェノールは色の濃い「皮」にたくさん!

“ポリフェノール”とは、植物の苦みや渋みの成分となる化合物の総称で、酸化を防止してくれる成分を含んでいます。さらに植物の色素成分でもあり、光合成により濃い色となります。ブドウやブルーベリーの濃い紫色もポリフェノールの一種なのです。同じように、りんごに含まれるポリフェノールも色の濃い部分に含まれているので、ポリフェノールをしっかりとるにはりんごの「皮」が重要ということになります。

りんごポリフェノールは、抗酸化作用だけでなくアレルギー症状の予防にも効果があることが報告されています。これは花粉症の時期にも効果あり!

また、りんごにはペクチンなどの食物繊維も多く含まれていますので、腸内細菌の働きを活発にしてくれます。腸内細菌の働きが良くなると、アレルギー症状が起きにくくなることも報告されています。アレルギー予防のためにも、りんごを皮ごと食べることは効果があるといえます。

ただし、りんごなどフルーツがアレルゲンとなって食物アレルギーを引き起こす場合もあります。りんごアレルギーがある方は、りんごの摂取は控えましょう。

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<参考文献>
■Clinical & Experimental Allergy
『Polyphenol-enriched apple extract attenuates food allergy in mice.』

■Biological & Pharmaceutical Bulletin
『Antiallergic effect of apple polyphenols on the allergic model mouse.』

執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

りんごを皮ごと食べていない人は、花粉のシーズンにくしゃみが出やすくなるリスクが2.05倍になります。

A: りんごは皮ごと食べていますか?
B: 花粉のシーズンはくしゃみが出やすくなりますか?

A
はい いいえ
28.5%
88人
71.5%
221人
B
はい いいえ はい いいえ
10.68%
33人
17.8%
55人
39.48%
122人
32.04%
99人
Z検定値 2.81
オッズ比 2.05
信頼度 99.5%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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