換気は大切!窓を開けると疲れがとれるかも
リスク
2.15倍

換気は大切!窓を開けると疲れがとれるかも

換気をするようにしていない人は、人よりも疲れが取れにくくなるリスクが2.15倍になります。

解説

帰宅後の倦怠感はシックハウス症候群の可能性

疲れやすい、だるいという症状は忙しい現代人にはよくあることかもしれません。しかし、家に帰るとだるいのであれば、もしかしたらそれは“シックハウス症候群”の可能性があります。シックハウス症候群とは、居住環境で発生している化学物質やカビ、ダニなどが原因で健康に影響が出ている状態をさします。

シックハウス症候群の症状としては、厚生労働省から発表された報告書によると皮膚や目、のどなどの皮膚や粘膜の刺激症状と全身倦怠感、めまい、頭痛などの症状が多いといわれています。

シックハウス症候群の原因物質として、建築物の材料から放散されるホルムアルデヒドやトルエンなどの化学物質が有名です。特にホルムアルデヒドは、建築物衛生関係法令上で基準値が0.08ppmと定められています。しかし、建築物衛生法はオフィスビルなどに適用されますが、一般の住宅には適用されません。

一般住宅は省エネルギーの目的で気密化が進み、換気不足も伴ってシックハウス症候群の症状を訴える人が増えたといわれています。例えば、換気を行っていない部屋ではカビがはえ、それをえさとするダニが増殖し、シックハウス症候群の症状を引き起こします。ペットを飼っていたり、喫煙者がいる場合には、さらに室内環境は悪くなります。

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シックハウス症候群の予防法

今までシックハウス症候群と健康影響を検討した研究は多く発表されており、日本からもいくつか報告されています。日本で築6年以内の戸建て住宅を対象にした研究では、結露、カビ、風呂場の湿度の高さ、カビ臭さなどを認める家では、シックハウス症候群と考えられる自覚症状の発症率が高くなることがわかっています。

日本では喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患を発症する子どもが以前より増えており、環境因子の影響が指摘されています。もし、原因としてシックハウス症候群も考えられるようであれば換気や湿気対策を行うとよいかもしれません。

具体的なシックハウス症候群の予防法は、換気を十分に行う、湿度は40〜50%程度とする、洗濯物を部屋の外に干す、多くの観葉植物を置かない、台所を使う時には必ず換気扇を回す、ダニ対策のために寝室にはカーペットを使用しない、などが挙げられます。

特に換気は、シックハウス症候群を改善するカギになるといわれています。家に帰るとだるい、頭痛がするなどの症状がある人は洗面室の換気扇を常に作動させたり、ドアや窓を少しだけ開けて24時間換気を心がけてみるとよいかもしれません。

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統計データ

換気をするようにしていない人は、人よりも疲れが取れにくくなるリスクが2.15倍になります。

A: 換気をするようにしていますか?
B: 人よりも疲れが取れにくいほうですか?

A
はい いいえ
77.7%
240人
22.3%
69人
B
はい いいえ はい いいえ
34.95%
108人
42.72%
132人
14.24%
44人
8.09%
25人
Z検定値 2.75
オッズ比 2.15
信頼度 99.4%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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